世界中で与党は後退している

想像より大差でトランプが勝ったこと以上に、米国上下院議会で共和党が過半数を奪取したことの方が驚きだ。これでトランプは乱暴狼藉の法案や偏見だらけの身びいき人事案をいくらでも通すことが出来るのだが、それにしてもなぜ米国民はトランプと共和党支持に傾いたのだろう。バイデン政治の失敗が余りに大きかったのだろうか。ただ世界を見渡せば、この一年で政権与党が勝利した例は一つもない。イギリスは保守党が歴史敗退を期し、フランスやオーストラリアでも与党連合の議席は30%超失った。ドイツでも連立与党が崩壊、日本は15年振りに自公連立が過半数を割った。
経済の停滞、所得格差、政治不安が世に蔓延したとき、民主主義を後退させ、権威主義が台頭する、世界は申し合わせたように逆方向へのチカラが働いているように見える。