くまのい

熊の被害は北欧や北米などにも広がっているようだが、中国と韓国は少し事情が違う。昔から熊の胆汁液を吸い取って乾燥させた「くまのい」は高価な漢方薬として今でも中国や韓国で多用されている。だから熊被害が増えても直ちに駆除とはならない。「日本から熊を輸入したらいい」と冗談が出るほど珍重されているのだ。
その生薬「くまのい」が日本に伝わったのは奈良時代で遣唐使が高価な薬として持ち込んだ。江戸時代には万能薬として広く使われ、古くから研究が進んでいた。昭和30年代に現 田辺製薬が その分子構造を突き止め「ウルソ錠」が開発された。いまでは日本で生まれた一番有名な薬として世界中で使われている。
わが輩、2018年に肝硬変が宣告されたときから「ウルソ錠」が処方されてきた。朝昼晩、各2錠を飲み続けているが、これがかなり苦い。先生も「まあ気休めだから」と云っていたが、最近になって肝臓癌抑止に効果があるとの研究発表があった。確かにいまのところガン化はないが、さてどうなることやら・・・