日産の低迷が止まらない

日産自動車の今期赤字は過去最大7500億円の見通しで北米市場と中国生産から撤退する。その萌芽は1980年代の社長 石原俊 に始まる。米国市場で「NISSAN」よりも何倍もの認知があった「DATSUN」ブランドを廃止したが、これには当時「ダットサンのカタヤマ」として知られたフェアレディZの生みの親 片山豊 氏への個人的な確執からだと云われている。環を掛けて、カルロスゴーン時代の資金流用や極端なコストカットから、結局は愛好者からも下請け会社からも疎まれ、離散の事態を招いた。これまで「技術の日産」として誇ったブランド力は「不徳の日産」となり、日本のトップ企業のひとつが消えかかっている。